<昆虫>出現4億8000万年前 陸上植物出現から間もなく
地球上に昆虫が出現したのは、これまで考えられていた約4億年前より古い約4億8000万年前だったとの分析を、日米など13カ国・地域の研究チームが7日付の米科学誌サイエンスに発表した。陸上植物の出現(約5億1000万年前)から間もない時期で、昆虫が陸上の生態系形成に初期の段階からかかわっていたことになる。
チームは、昆虫のさまざまな特徴を網羅した103種の約1500遺伝子を解析するとともに、化石資料と比較。進化や分化の速度を計算し、諸説ある昆虫の系統図を見直した。
その結果、昆虫の起源が約4億8000万年前にさかのぼることが判明。また、羽で飛ぶ能力を持ったのは約4億年前、幼虫→さなぎ→成虫と変わる「完全変態昆虫」の出現は約3億5000万年前と、それぞれ通説より5000万年さかのぼった。シラミの仲間が完全変態昆虫に近いグループであることも、新たに分かった。
チームの町田龍一郎・筑波大教授(動物比較発生学)は「昆虫は地球上の動物種の75%を占めており、進化過程の解明は生物全体の理解につながる」と話す。
隕石にくっついて宇宙から来たに違いない。
<昆虫>出現4億8000万年前 陸上植物出現から間もなく