【MLB】イチローの“演出”に感謝する新監督 「ずっと忘れられない瞬間」「換金くん 清田区北野店ブログ」
試合前にネクタイをかける演出
マーリンズのイチロー外野手は18日(日本時間19日)の本拠地でのダイヤモンドバックス戦で2安打を放ち、“野球の神様”と呼ばれるベーブ・ルースと並ぶ歴代42位のメジャー通算2873安打とした。その試合前にレジェンドが新監督に対して見せた粋な演出が感動を呼んでいる。マイク・レドモンド前監督の電撃解任から一夜明け、この日からユニホームに袖を通した前GMのダン・ジェニングス新監督にサプライズが待っていた。試合前のダグアウトで背番号「51」が歩み寄ると、マーリンズのロゴの入ったチェックのネクタイを首にかけたのだ。新監督は満面に笑みを浮かべ、ゴードンとハイタッチした。
1990年にGM兼監督に就任したブレーブスの名将ボブ・コックス氏と同じ異例のGMからの転身。物議を醸す人事で誕生した新監督の肩の力を抜こうとするイチローのジェスチャーに、地元テレビ局「FOXテレビ・フロリダ」のアナウンサーは「イチローがネクタイを持ち込んでダンにつけました。シアトルではルー・ピネラ監督に彼はこんなことをしませんでしたよね」と実況。マリナーズ時代は“孤高の人”というイメージが強かったレジェンドの心遣いに驚嘆していた。
イチローの“プレゼント”に指揮官「温かい気持ちになった」
延長13回の死闘の末に、変則右腕シシェックが打ち込まれ、2-3で敗戦したマーリンズ。初陣を白星で飾れなかったジェニングス新監督だが、イチローの“プレゼント”に心から感謝した。地元紙「マイアミ・ヘラルド」によると、指揮官は「あれは最高だったね。受け入れてもらったんだという気持ちになった。殿堂入りの選手が特別な瞬間をもたらしてくれた。自分にとっては温かい気持ちになったし、このグループの一員になれたと感じさせてくれた。ずっと忘れられない瞬間だよ。彼は最高に仕上げてくれた。我々は楽しんだんだ」と語っていたという。
今回の一連の監督交代劇には、メディアや識者からのバッシングも多かった。ジェニングス氏は人格者として、そして、才能を見抜くスカウトマンとして絶大な評価を受けているが、監督経験は30年前に高校の野球チームを指導したのみだ。
ESPNは「ダン・ジェニングス監督任命はマーリンズによる単なる愚かな決断」と酷評。FOXテレビ(電子版)も「マーリンズの新監督人事は意味不明」と特集した。元ブレーブスの名打者チッパー・ジョーンズは、次々と監督を交代させることで有名な名物オーナーについて、ツイッターで「ジェフリー・ローリアは笑わせてくれるぜ!」と揶揄していた。
粋な男だね。イチローは。
【MLB】イチローの“演出”に感謝する新監督 「ずっと忘れられない瞬間」