『ノーモア★ヒーローズ3』レビュー。ボンクラセンスの塊+ゲーム性の増したアクションにより、唯一無二のグルーヴ感に【換金くん琴似店ブログ】
最初に言っておく。「須田ゲーだもの、アクションより雰囲気重視だろ?」と手に取ることをためらっている人がいたら、それは誤りだ。『ノーモア★ヒーローズ3』は、過去のシリーズに比べてバトルのバランスやテンポ感がかなり向上。さらにボスバトルに至るまでのザコとのエンカウント方法が変わったため、物語の先見たさに惰性でザコバトルをプレイするのではなく、ひとつひとつの戦いにきっちりと充足感が行き届き、アクションゲームとしての楽しさが底上げされた作品となっている。詳しくは追って解説していくが、そこに須田ゲーテイストがガッチリと噛み合い、唯一無二の作品として仕上がっているのだ。
あらためてゲームを解説しよう。ナンバーの付くシリーズ新作としてはじつに11年ぶりの『ノーモア★ヒーローズ3』は、2021年8月27日発売のNintendo Switch(ニンテンドースイッチ)用“殺し屋”アクションゲームだ。西海岸の片田舎の街“サンタデストロイ”に住まう、オタクで冴えない殺し屋のトラヴィス・タッチダウンが、謎の美女シルヴィアにそそのかされ、全米殺し屋ランキングの頂点を目指す、というのがこれまで2作のおもなストーリーだった。
ところが最新作の『3』はというと、ある日突然、凶悪宇宙人FU率いるガッデムな銀河系スーパーヒーロー軍団が、地球侵略の手始めにサンタデストロイを襲撃。いろいろあってサンタデストロイに舞い戻ってきていたトラヴィスが、地球を、愛する街を守るため彼らに立ち向かうという、ヨタ話のスケールがアップしたものになっている。
『ノーモア★ヒーローズ3』レビュー。ボンクラセンスの塊+ゲーム性の増したアクションにより、唯一無二のグルーヴ感に
設定がぶっ飛んでいるほうが須田ゲーは光る。