【有馬記念】武豊騎手「感動した」オジュウチョウサン、見せ場十分の大健闘９着【換金くん札幌本店ブログ】

◆第６３回有馬記念・Ｇ１（１２月２３日、中山競馬場・芝２５００メートル、稍重）

　ファンの夢を乗せたオジュウチョウサンは、見せ場十分の大健闘だった。好位２番手から外のミッキーロケットと並んで直線を向き、ファンの大歓声に応えて残り２００メートル付近まで先頭争いに加わった。最後は脚いろが鈍ったが、一流馬を相手に０秒８差９着。武豊は「一瞬でもオッと期待を抱かせるくらいの手応えで直線に向いて、４コーナーの走りは乗っていて感動した」と、胸が震えるほどの走りだった。

　障害Ｇ１・５勝の絶対王者が、平地に再転向して有馬記念を目指した異例の挑戦だった。最内枠から好スタートを決めて、キセキがハナを主張する形でも先行して流れに乗った。さすがに道中のよどみないペースや瞬発力の差など壁は厚かったが、鞍上は「今日の走りでファンの期待に応えられたと思うし、思い出に残る有馬記念になった。ナイストライだった」と、納得の表情で振り返った。

　優れた心肺機能を評価して“二刀流”を決断した（株）チョウサンの長山尚義オーナーは、もっと上位争いを期待していただけに無念の様子だった。「敗軍の将、兵語らず」と、言葉少なに悔しさを押し殺した。

　今後は未定としながら、和田正調教師は「全く歯が立たないわけではなかった。まだできるのではないかと望みはあったと思う」と、引き続き平地で走ることが有力だ。最終オッズは単勝９・２倍の５番人気だったが、平成最後の有馬記念で主役級の輝きを放ったのは間違いない。（坂本　達洋）

＜タオル２０００枚１３時に完売＞

　○…有馬記念グッズを扱った特設販売ブースでは、２０００枚を用意した新作の特製マフラータオルが１３時に完売するなど約３０種類のオジュウチョウサングッズが飛ぶように売れ、最大１００人の行列ができた。（株）中央競馬ピーアール・センターのプロモーション事業部調査役の瀬上信さんは「これまでの名馬と比べても、ディープインパクトやキタサンブラックに劣らない人気馬だと思います」とフィーバーぶりを説明。同競馬場内のターフィーショップの土日の売り上げは昨年比約５００万円増の約４９００万円だった。

　石神騎手（オジュウチョウサンの障害時代の主戦で、現在も調教パートナーを務める）「十分に楽しませてくれたし、無事にレースを終えてくれたのはよかった。でも、あいつが負ける姿は見たくなかったですね。平地、障害どうこうではなく、あの馬が負けたのはさみしいです」

　長沼厩務員（オジュウチョウサン担当）「負けてもファンが『ご苦労さま』と声をかけてくれて、ホロッときました。着順うんぬんより、すごく頑張ったと思いますよ」

【有馬記念】武豊騎手「感動した」オジュウチョウサン、見せ場十分の大健闘９着



十分に見せ場は作ってくれましたね！来年の平地での走りに期待します！