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北海道新幹線「4時間の壁」阻む3つのハードル【換金くん札幌本店ブログ】

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2016年3月に、新青森から新函館北斗まで開通した北海道新幹線は、開業直後から連休にかけて一大ブームを起こしただけでなく、夏から秋の観光シーズンにも多くの乗客を輸送している。函館商工会議所のまとめによれば、10月の紅葉シーズンにも在来線時代の前年との比較で197%が乗車。開業からの約7カ月通しでの平均値でも177%という成果を出した。
この数字はいずれも当初予想を大きく上回るものであるが、現地では「観光客比率が高い」ことや、なかでも「新幹線開通」が旅行動機になっている数が多いことなどから、「一過性のブーム」に終わることへの警戒感がある。その点を踏まえて、函館財界では「ビジネス流動を伸ばす」ことが新幹線の経済効果を定着させるための「本道」だと考えているという。

■本来は200キロで走れるはずだが…

 そこで問題になるのが東京-新函館北斗の所要時間が「4時間を切れない」という現実だ。原因はハッキリしている。最新鋭のE5・H5系という車両を投入している北海道新幹線は、宇都宮から盛岡までは時速320キロメートルという国内最速で疾走する。だが、青函トンネルとその前後の「在来線貨物列車との共用走行区間」82キロメートルについては、時速140キロメートルに減速を強いられているからだ。

 この区間は「三線軌条」といって上下線ともにレールが3本引いてあり、標準軌の新幹線車両はそのまま走行できる。またトンネルの内寸などの設計は完全にフル規格新幹線であり、架線には新幹線用の交流2万5000ボルトが供給されている。新幹線は、時速200キロ以上で走行するのが前提であり、1971年に青函トンネルの本坑が着工された時点から、その前提が揺らいだことはない。
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3時間台達成は早くても2年後に

 問題は、この間に青函トンネルが貨物の大動脈となってしまったことだ。貨物列車がこの区間を一日40往復も走っている中では、新幹線とのすれ違いが発生する。その際に、新幹線が高速で走行していると、トンネル内の気流(微気圧波)のために貨物の荷崩れが発生する可能性がある。

 さまざまな方策が検討されたが、結果的に2016年の開通時点では、新幹線は全便が青函トンネル区間では時速140キロに減速ということになり、最速達(盛岡で切り離しの必要な「こまち」の併結をせず、盛岡以北では新青森のみ途中停車)の便でも所要時間は4時間2分となっている。

 この問題は、国交省の主導する「青函共用走行区間技術検討ワーキンググループ」で検討が続いている。当面の目標としては1日に2時間程度、「貨物列車の走らない時間帯」を作り、その時間帯はトンネル内を時速200キロ以上で走らせて「4時間を切る」ことを目指してきた。2018年春を実現のメドとして検討が続けられてきたが、検討が進んだ結果として新たに3つのハードルが浮上してきている。そのため、2018年の実現は物理的に不可能であり、現時点では最短でも2019年から2020年になるという。

■補修作業や車両不足…課題は山積

 1つ目のハードルは「夜間の作業時間」に限界があるという点だ。時速200キロ以上の走行を行うには、レールの凹みや傷などを修復する「レール削正」という作業が必要になる。また海底トンネルということで、塩分を含んだ水たまりの影響などで腐食しているレールの補修も必要だ。

 実際に高速化する前には、高速試験走行を行うことになるが、これも夜間に行う必要がある。その一方で、時速140キロで新幹線の営業運転を続ける中では、定期的な保線や検査の作業も同じく夜間に入ってくる。そうなると、「全く時間が足りない」ということになる。

 2つ目のハードルは、車両などの不足という問題だ。実際に新幹線の高速走行を行う際には、貨物列車の走らない時間帯に入ったあと、まず「軌道上の支障物」の確認が必要となる。この確認にかかる時間を短縮するためには、高速走行が可能な「専用の確認車」が必要で、その確認車の稼働は2017年末、つまり2018年春まで時間を要する見込みだ。ということは、高速試験走行が始められるのは早くても2018年春ということになる。

 その高速走行試験だが、これは実物のE5・H5系を使用して深夜に行うことになる。だが、現時点では編成数には余裕がない。E5系の製造スケジュールが当初発表より遅れていることもあるが、もう少し予備編成が増えないと本格的な深夜の試験走行はできない。
最大のハードルはダイヤの問題か

 3つ目のハードルは、ダイヤの問題だ。これがかなり面倒な問題として浮上している。

 まず貨物のダイヤとの競合だが、夜間の作業時間を延長すれば貨物を減便しなくてはならないし、昼間に新幹線を高速化する場合には、その時間帯は貨物を走らせることはできない。貨物の減便は、上りの首都圏方面行きであれば野菜などの生鮮食品が「消費地の市場の竸りに遅れる」という問題を生じ、下りの北海道行きであれば「生活雑貨や出版物が丸一日遅れる」という影響が出る。

 一方で新幹線のダイヤだが、仮に日中に速達型を走らせることができた場合には、その時間帯の前に「確認車」を走らせる必要があり、確認車の走行時間帯には新幹線も走らせることができない。その結果として、例えば現在最速の「はやぶさ5号」(東京8時20分発・新函館北斗12時20分着)を速達化すると、時速140キロ走行の新幹線が上下4本ほど走れなくなるという。では、1時間ほどある「速達枠」に新幹線を2本通せばいいという考え方もあるが、そうすると車両のやり繰りがつかなくなる。

 また、夜間の作業時間に「確認車」による支障物の確認も行った上で、朝の始発を速達化するというアイディアもあるが、始発便は奥津軽いまべつや木古内にも停車しなくてはならない(そうでないと、この両駅の利便性が犠牲になる)ので、時速200キロ走行のメリットが薄れてしまう。

■新幹線の効果アップへ早期決着を

 そんな中で、複雑な要素を勘案すると「下りの1本だけ」とか、「下りの数本を臨時列車として多客期のみ」という「限定的な高速化」も検討されている。

 この件に関しては、地元である函館では困惑しているようだ。データを取ってみたところ、「首都圏から新幹線で来て航空で戻る」という回遊パターンは非常に少ないことが判明したということがあるし、観光ブームが去った後のビジネス需要を伸ばすための「速達化」を考えると「下りのみ」ではメリットが薄いからだ。

 せっかく好スタートを切った北海道新幹線だが、速達化という問題については、掘り下げるに従って難問だということがわかってきた。だが、北海道経済を立て直す切り札として新幹線の経済効果を高めるには、この問題には早期に決着をつけておかないといけない。整備新幹線の関連事業として、もっと優先順位を上げることはできないものだろうか。

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