1泊200円の宿来春廃止へ 港湾労働者を半世紀超受け入れ 神戸 「換金くん清田区北野店ブログ」
低所得の労働者を受け入れる神戸市営の簡易宿泊施設「磯上荘」(神戸市中央区)が、来年3月末で廃止される。かつて神戸港の活況を背景に、施設は全国から集まった労働者であふれたが、近年は新規利用者は少なく、建物も築50年を超えた。神戸開港150年の節目に、港の発展を下支えした施設がひっそりと役割を終える。(森本尚樹)
磯上荘は鉄筋コンクリート3階建ての延べ約1200平方メートルで、客室22室。開設された1964(昭和39)年、神戸港は海面埋め立てによって拡張を続け、ポートアイランドの造成も始まろうとしていた。当時は各室の定員を8人とし、計170人以上が滞在した。
だが、時代とともに港湾労働者は減った。国土交通省神戸運輸監理部の統計によると、60年代には1万6千人の常用労働者に加え、1日数千人の日雇い労働者が神戸港で働いていたが、常用労働者は2014年度に3984人、日雇い労働者も1日数十人にまで減った。
磯上荘の利用者も、今年10月末時点で36人に。“半居住”の固定化が進み、半数以上が5年以上の滞在で、20年以上滞在している人もいる。一方、緊急に住まいが必要な低所得者は、無料でカプセルホテルなどに宿泊できる制度が昨年度から始まった。
磯上荘は「兵庫荘」(同市兵庫区浜中町1)とともに、全国でも珍しくなった公営の簡易宿泊施設。宿泊料は1泊200円と極めて安く、市社会福祉協議会への運営委託費約2千万円の全額を市が賄っている。今年2月、行財政改革の一環で廃止が決まった。
市保健福祉局は現在の利用者に、利用期限は来年2月末までと説明している。同局は「住居のあっせんはしないが、住まいを確保した上で生活保護を申請してもらうなど、個別に丁寧に対応したい」とする。
市は開設から58年を数える兵庫荘(1泊50円)についても廃止を検討しており、年度内に方針を決める。
一泊200円って凄いな(笑)
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