「バーテン」って呼び方は実は失礼だった!?【換金くん札幌本店ブログ】
バーなどで接客をこなし飲み物を作り提供する、バーテンダーという職業がある。シェイカーを振ったり、疲れた客を受け入れたり、店を守ったりしている様が格好よく、客から親しみを込めて「バーテンさん」などと呼ばれたりする。しかしこの「バーテン」という呼びかけ、実は失礼なものだったということはご存知だろうか? 「教えて!goo」の「女性のバーテンへの呼びかけ」、「バーテンダーをバーテンと呼ぶのが失礼なのはなぜですか?」というQ&Aから、その理由を紹介していこう。
■略称は蔑称っぽい?
「別に、『バーテン』に限ったことではなく、『JAP(AN)』『(サラ)リーマン』と同じで省略した呼び方だからではないでしょうか。正式な名称を使わず、面と向かって略称で呼ぶのは、よろしくないかと思います」(icemankazzさん)
「日本でもスチュワーデス(今はキャビンアテンダントですが)を『スッチー』と言ったり、警察官を『おまわり』と言ったり、運転手を『運ちゃん』と言ったりしますが、言われたのが当事者ならあまりよい気はしないでしょう」(mot9638さん)
たしかに、こういった側面はあるかもしれない。略称がそのままイコール蔑称となるわけではないが、呼びかけに使えば相当くだけた、時として乱暴なものになる。
■「バーテン」は差別語だった!?
しかし「バーテン」が失礼な呼びかけである理由について、さらに詳しく説明してくれた回答があった。
「過去、バーで働く男性を差別的に『バーテン』と呼び、風俗で働く女性を『風俗嬢』『売春婦』と呼んで差別、卑下するのと同じ感覚で差別、卑下していました。過去には、勉強しない子どもを叱るのに『勉強もしないで遊んでばっかり居たら、将来、寂れた酒場のバーテンにしかなれないぞ』などと言う表現も使われていました」(chie65536さん)
「BARとフーテンを掛け合わせた造語、しかもかなり差別的な意味合いを含んでいるからです。(中略)…また昔のBAR従業員は今のバーテンダーに比べると知識や技術を求められることも少なく、店を転々と変えることや、非常に自堕落な人たちが多く、正に『飲む』『打つ』『買う』を地でやっているなど、あまり印象は良くなかった事が原因の一つでもあります」(moominx2さん)
フーテンとは、仕事などに従事しないでプラプラとその日暮らしをしている人たちのことを指した言葉である。つまりこの回答者によれば、「バーテン」とは「バーテンダー」を4文字に略しただけの言葉ではなく、「フーテン+バーテンダー」で「バーテン」となったものらしい。またこちらの回答者は仕事がバーテンダーでもあるらしいのだが、
「我々は『バー+テンダー』と言う呼び名に誇りを持っています。(中略)…『バーテンダー』と言うのが長くて言いにくいのであれば『バーマン』とお呼びください」(moominx2さん)
とのことである。近年のバーテンダーに対するイメージは昔に比べてだいぶよくなってきているであろうし、中には「バーテン」をほぼ正式名称として認識し、そう呼ばれて意に介さないバーテンダーもいるかもしれない。しかし原則として「バーテン」は失礼な呼び方。よく知らないバーテンダーに対してはそう呼びかけない方が無難であろう。
武藤弘樹(muto koki)
私、東京のバーテンダースクールの卒業生なんですけど、授業で「我々はバーテン、という呼び方を認めてはいけない!」みたいなこと言われましたね。記事中にもある、「バーテン」をほぼ正式名称として認識し、そう呼ばれて意に介さないバーテンダーもいるかもしれない、という部分ですけど私も現役の時に別になんと言われようと気にしてませんでした。キャバ嬢やらスナックの姉ちゃんらに偶然街で会った時に「あ、○○(店名)のバーテンの子だぁ~」なんて言われるのも日常茶飯事ですし…現在33歳、当時18歳の私が気にしないんだから今の若い子たちはもっと気にしないような気がするけどな。