<シャープ>給与カット廃止へ 戴新社長が経営方針 「換金くん清田区北野店ブログ」
シャープの戴正呉新社長は22日、台湾の電子機器受託製造大手、鴻海(ホンハイ)精密工業からの出資が12日に実現したことを受け、社内向けのサイトで社員に対し経営方針を示した。13日付で社長に就任した戴氏が経営方針を表明するのは初めて。戴氏は全社員を対象に実施している給与カットを9月支給分から見直す方針を示し、「一日も早く黒字化を実現するとともに、確かな成長軌道へと導きたい」と、経営再建に向けた意欲を強調した。
シャープの強みである独自技術の開発や既存事業の拡大、新規事業の創出に向け、「積極的に投資する」と表明した。欧米で他社に譲渡したシャープブランドについては「自身で磨き上げたい」として、買い戻す意向を示した。
また、業績悪化を受けて2015年8月から管理職5%、一般社員2%の給与カットを実施していたが、9月支給分から一般社員については事実上、廃止する方針。管理職については「信賞必罰の考えに基づき、成果を上げた人を対象に支給する」として、今後はより成果を重視した人事評価に改め、社員の意欲を高める。
一方、22日朝、堺市の本社で記者団の取材に応じた戴氏は、世界で7000人規模とされる人員削減の方針について、「2万4000人の社員はできるだけ残ってほしいが、改善がなければ削減はやらなければいけない」と述べるにとどめた。
戴氏はシャープを買収した鴻海精密工業グループの副総裁で20日に来日。21日にはシャープ本社で役員や幹部社員を集めた戦略会議を開いた。採算が悪化している液晶や太陽電池の両事業の立て直しの他、家電事業などの成長戦略などについて話し合ったとみられる。
もう大事な人材はすべて流出しました。時すでに遅し。
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