【球宴】“千両役者”大谷が初アーチ&MVP、試合前には円陣で声出し役「パ・リーグは強い!」【換金くん札幌本店ブログ】
◆マツダオールスターゲーム2016 全セ5―5全パ(16日・横浜)
さすがは千両役者だ。日本ハム・大谷が初のMVPに輝き、賞金300万円を獲得した。5回に井納の直球を左中間席へたたき込み、球宴通算10打席目で初アーチ。8回には同点の右前適時打を放ち、3安打2打点と活躍した。投手で選出された選手の猛打賞は、球宴史上初。試合は5―5で引き分けた。通算成績は全パの80勝78敗11分け。後半戦はセ、パ両リーグともに18日からスタートする。
ハマスタに花火を打ち上げた。大歓声を浴び、大谷は表情を緩めて駆け出した。3点を追う5回先頭。井納の初球、外角の145キロ直球を左中間席へブッ飛ばした。待望の初アーチ。「すごく気持ちよかった。力勝負。大きいのを狙ってました」。有言実行の一撃に、珍しく白い歯がこぼれた。
新お祭り男の誕生だ。「5番・DH」で先発フル出場。7回先頭で左前打、8回2死一、二塁では同点の右前適時打を放った。球宴初の3安打に2打点。球宴初のMVPを勝ち取り「野手で取るとは思わなかった。いい打撃ができた。投手として選んでもらったので、何とか活躍したいと思ってました。楽しかった」。少年時代、阪神・藤川球児が球宴で見せた火の玉ストレートに熱狂した22歳が、主役の座に躍り出た。
球宴の中心だった。試合前にはソフトバンク・松田に促され、円陣で声だし役を務めた。「パ・リーグは強い! パ・リーグは強い! パ・リーグは強い! パ・リーグは強い!」。巨人・長嶋茂雄終身名誉監督(報知新聞社客員)の「勝つ、勝つ、勝~つ!」を超える4度の発声で出陣した。
2日連続で臨んだ本塁打競争では、規格外のパワーを期待したファン50人が場外に集結し、警備員は5メートルおきに配置された。「これから本塁打競争が始まります」と頭上の危険を知らせるアナウンスも流れた。ヤクルト・山田と対決した準決勝ではバックスクリーン右下へ推定135メートル弾を放ったものの、決勝戦でまさかの0本。だがリベンジへの準備は整っていた。「試合で何とか打とうと。(本塁打競争では)強引に引っ張ってしまったので、中堅方向へと」。冷静に自己分析し、屈辱を力に変えた。
球宴には新人イヤーから4年連続出場。初日はセ界のトリプルスリー男に目を奪われた。「山田さんは打球に角度をつけるのがうまいし、スイングが安定している。オリックスの糸井さんと話しても勉強になることばかり」。もっとうまくなれる―。22歳の向上心は、とどまることを知らない。
パの先発投手のファン投票で選ばれ、プロ野球最速となる163キロの更新を期待されていたが、右手中指のマメをつぶして登板できなかった。それでも打者として主演を張った。「シーズン中の勝負と違いますが、自分なりに頑張れた。自分自身、目標とされる選手になりたい」。16年のオールスターは、スーパースター・大谷翔平のための球宴となった。(小谷 真弥)
大谷活躍しすぎですね!!MVPおめでとう!!
【球宴】“千両役者”大谷が初アーチ&MVP、試合前には円陣で声出し役「パ・リーグは強い!」