「笑点」新司会 春風亭昇太の評判〈週刊朝日〉【換金くん札幌本店ブログ】
“1966年の放送開始から50年を迎えた日本テレビ系「笑点」の6代目の司会に抜擢された春風亭昇太師匠(56)。5月22日の生放送で、桂歌丸師匠(79)が昇太の名前を読み上げると、客席からどよめきに似た声があがった。
放送後の記者会見で、番組の担当プロデューサーは「消去法」と説明した。
だが、日テレ関係者によれば、「事前の報道でもさまざまな候補者の名前があがった。しかし、大喜利の交通整理の上手さは昇太が群を抜いている。加えて、好感度の高さ。番組をこの先10年は引っ張っていける『若さ』と『健康』という条件を踏まえると、昇太しかいないというのが、関係者の一致した見解でした」。
春風亭昇太は、82年に春風亭柳昇に入門。86年に二つ目に昇進し、「愛犬チャッピー」など新作落語を次々と発表し、若者から絶大な人気を得た。92年に真打ちになると、テレビやラジオ、舞台演劇や映画など、活躍の場を広げていく。
2003年には創作話芸の会SWA(すわ)を立ち上げ、新作の研究に没頭した。SWAのメンバーは三遊亭白鳥、柳家喬太郎、林家彦いちと所属が異なる若手ばかり。昇太とは25年来の付き合いとなる弟分の彦いちが話す。
「昇太兄さんは、研究熱心。当時は、寄席の仕事を終えると、SWAのメンバーで夜10時ごろに集まって新作やネタの研究をするんです。そうしたとき、昇太兄さんは、酒を飲みながらダラダラ話すことを許さなかった。1時間半ほど集中してネタを仕上げ、日をまたぐころ、やっと、さあ飲もうか、となる」
研鑽を続ける昇太の実力が抜きんでるのは、当然の結果とも言えよう。
世間では新作の印象が強い昇太だが、古典の名人であることも忘れてはならないだろう。00年の文化庁芸術祭では、古典落語が評価され、大賞を受賞した。
68年から笑点のお題作りに関わる放送作家の遠藤佳三さんは、座布団獲得の“ものさし”をしっかり立て直してほしい、とエールを送る。
「番組がスタートしたころの座布団の取り合いは、緊張感があり、私もハラハラしながら見ていたものです。しかし、座布団をあげる、奪うの基準が、次第になし崩しになってしまいました。演出なのでしょうが、ゴマすりの回答に一枚あげたり、逆に虫の居所が悪いと取り上げたり、と嘆かわしい場面さえありました」
先の彦いちは苦笑する。「昇太兄さんは、面白いことが大好きな人。泊まりで釣りに行くと、本気になって枕投げや、しりとりに興じる。笑点の司会として新しい『笑い』を生み出すために全力疾走してくれるはず」
受け継いだ伝統に敬意を払いながら、工夫を重ね、新しさにも大胆に挑戦する。放送開始から50年。新メンバーを迎え、昇太の司会ぶりに注目が集まる。
※週刊朝日 2016年6月10日号”
「笑点」新司会 春風亭昇太の評判〈週刊朝日〉
今日も笑点が楽しみですね