北海道7歳男児、7日目保護の「7つの奇跡」【換金くん札幌本店ブログ】
北海道七飯町の林道で行方不明になっていた北斗市の小学2年・田野岡大和君(7)が3日、鹿部町の陸上自衛隊駒ケ岳演習場内の小屋で発見、保護された。不明になった5月28日から6日後、約135時間後に届いた吉報。期間中の最低気温はわずか7度、全く食料がない過酷な環境下で、なぜ幼い少年は生存できたのか。背景に「7つの奇跡」があった。
遭難後、救出を待つ人の生存率が急激に低下するのは、発生から72時間後とされる。しかし、大和君は倍近い約135時間にわたり、わずか7歳の幼い命を守り続けた。背景にあるのは「7つの奇跡」。一つとして欠かすことのできない奇跡が複合的に起きていた。
(1)陸自演習場の施設
3日午前7時45分頃、大和君は不明現場から約5キロ離れた演習場内の小屋で発見。不明期間中、現場付近の最低気温が10度を下回る日が3日もあり、風雨をしのぐ空間がなければ、低体温症になるのは必至だった。
(2)鍵が破損していた
偶然にも小屋のドアの鍵が破損しており、無施錠だった。施錠されていれば、大和君の力でドアをこじ開け小屋の中に入るのは困難だった可能性は高い。
(3)マットで寒さしのぐ
小屋は板張りで電気ストーブは使えず、隊員用の「備え付けのマットレスで寝ていた」と大和君。夜は2枚抜き取り、間にくるまって暖を取っていた。寝具メーカーの広報担当者は「本来は敷くものなので重さで相当な負担が体に掛かっていたと思うが、2枚あれば間に空気層ができるので、ある程度の保温力はあったのでは」と分析する。
(4)水道水で生き延びた
「食べ物はなかった」。最後にアイスを食べてから何も口にしなかった大和君。小屋の前の水道で「水を飲んで過ごした」という。小学生以上を対象に災害後の生存術を指導する一般社団法人「72時間サバイバル教育協会」の広報・田原建吾さんは「人間は食べ物がなくても1週間くらいは生き延びることはできますが、水がないと脱水症状を起こすので生存は困難です」と説明。生命線の確保が6日後の救出につながった。
(5)偶然隊員が雨宿り
発見時は雨天で、陸自隊員が雨宿りのため小屋に入り、大和君を発見。好天だったならば、見つかっていなかった可能性もある。
(6)10キロ歩き通す体力
不明現場の林道から小屋まで直線距離で約5キロだが、実際は数キロ長いとみられる。大和君は「1人で山の中を歩いて、28日夜には小屋にいた」と話しており、当日中にたどり着いたことが命をつなぎとめた。
(7)暗闇耐えた精神力
小屋に電灯はなく、夜間は真っ暗闇だ。田原さんは「子どもたちに疑似的に体験させる指導もありますが、相当な恐怖を伴います。パニックにならず、動かなかったことがリスクを回避したと思います」と解説。孤独に耐え抜いての生還だった。
北海道【七】飯町で田野岡大和【タノオカヤマト=7文字】【7歳】が行方不明から【7日後】の最低気温はわずか【7度】の日の午前【7時】に発見された、と。それは確かに【7つ】の奇跡と言いたくもなるだろう。それにしてもこの小坊の生存力よな。