７５歳「声掛けのタマちゃん」逮捕 職業スリ師高齢化の裏事情【換金くん札幌本店ブログ】
警視庁捜査３課は１８日までに、窃盗の疑いで東京・八王子の無職、佐賀井タマ子容疑者（７５）を現行犯逮捕した。１６日午後７時１０分ごろ、武蔵野市吉祥寺本町の歩道で、無職の女性（８３）に「中野駅にはどう行くんですか」と声を掛け、ポーチからメモ帳などを盗んだ疑い。「お金欲しさでやった」と容疑を認めているという。
高齢女性を狙って声を掛ける手口でスリを繰り返し、捜査員の間では「声掛けタマ子」「声掛けのタマちゃん」と呼ばれていたという。
「佐賀井容疑者はスーパーでは『この魚、おいしそうですね』、バッグ店では『そのカバンいいですね』、路上では『○○駅はどこですか』などとターゲットの高齢女性に声を掛け、注意をそらし、スリを行うのが常とう手段。特有の手口を持っているため警察から通り名がつけられていた有名なスリ」（捜査関係者）
捜査関係者の命名はおもしろい。「ケツパーの吉」「ケツパーの三ちゃん」は、尻のポケットからパース（財布）を抜き取るスリ常習犯、「ブランコすりの金さん」は電車のフックに掛けた上着のポケットの財布を盗むスリ師で上着がブラブラするからブランコ。他にも「地下鉄のマサ」「デパ地下のさと婆」「デパ地下の房子」がいた。
そんなキャリア数十年の“職業”スリ師は、いまや７０代以上の高齢者ばかりとなった。腕も目も衰えているはずで、実際、佐賀井容疑者が今回盗んだのは財布ではなく、５００円相当のメモ帳だったという。
事情通は「スリには熟練の技が必要なのに、今はカード社会で金持ちは現金を持たないので、スリでは食べにくくなり、若いヤツはスリなんかやらず、スリといえば年寄りばかり。年寄りスリはうまくいったときはあぶく銭でうまいものを食えるし、ダメでも刑務所で衣食住が確保できるから、だらだらスリを続けてるんでしょう」と話している。
札幌にも「ポロサツのパルン」や「手稲一の親不孝」と呼ばれる窃盗師がおりますね。老若男女を問わず財布からお金を抜いていくのですが、色々な「技」があるみたいです。