北ハリ磨「波離間（はりま）投げ」で敗れる…十両・石浦が珍手【換金くん札幌本店ブログ】
まさにハリマ返しだ―。大相撲夏場所６日目が東京・両国国技館で行われ、東十両６枚目の石浦（２６）＝宮城野＝が同４枚目の北ハリ磨（２９）＝山響＝を、珍手・波離間（はりま）投げで破った。
「引いちゃって…。たまたま、まわしに手がかかった感じ」。はたいた相手が頭を下げた所を、頭越しに左手でつかんで投げ捨てた。決めた本人は「やろうと思ってやったことはない。人生初？ そうです」と言うめったにお目にかかれない決まり手。幕内では１４年秋場所１０日目に常幸龍が遠藤に決め、十両では１２年秋場所に高見盛（現振分親方）が里山に決めて以来の大技だ。
決まり手以上に珍しいのは決めた相手が、北“はりま”という偶然だ。十両では４年ぶりの決まり手の名が、相手のしこ名と“だぶる”とは、まさに天文学的確率。石浦自身は「確かに。でも（技としこ名のハリマは）字が違いますよね」と冷静な分析だった。
今場所は朝稽古後に、野球のグラブを持ち出して付け人とキャッチボール。自らが左利きで日大時代に特注で作ったというが、ボールの感触を確かめた左手で幻の決まり手を土俵上によみがえらせた。
※ハリは「石」ヘンに「番」
相撲の決まり手は全部で八十二手、波離間（はりま）投げは基本技・投げ手・掛け手・反り手・捻り手・特殊技のうちの、捻り手に該当するみたいです。相撲の決まり手には柔道の技も全部入っているというところに日本の国技たる由縁も感じますね。