貴闘力さんがバカラの怖さ語った「1日で5000万円負けた」【換金くん札幌本店ブログ】
バドミントン男子シングルスでリオ五輪のメダル候補だった桃田賢斗(21)、田児賢一(26)=ともにNTT東日本=が国内の違法カジノ店でバカラ賭博をしていたことが発覚したことを受け、野球賭博事件で日本相撲協会を解雇された元関脇の飲食店経営・貴闘力忠茂さん(48)が7日、バカラ賭博の恐ろしさを語った。「ギャンブル依存症」とも診断され、最大で負債が5億円以上に膨れ上がった貴闘力さんは、2人に脱ギャンブルへの秘策を伝授した。
現在は東京・門前仲町の「すし力」など飲食店11軒を経営している貴闘力さんは「ギャンブル依存症アドバイザー」としても活躍している。昨年11月「一般社団法人ギャンブル依存症問題を考える会」が主宰する講演会で、回復するまでの体験を赤裸々に話して以降、次々と相談が舞い込むようになった。バドミントンの事件も人ごととは思えなかったという。
「ばくちは一通りやったけど(韓国のカジノなどでの)バカラが占める割合は多かったね。1回の勝負で1500万円賭けたことも何度かあった。勝ったことも負けたこともあるけど、どっちにしてもまたやってしまうんだ」
バンカー(胴元役)とプレーヤー(客役)の仮想の2人による勝負で、どちらが勝つかを客が予想して賭けるのがバカラ。難しい技術やルールがあるわけではない。1回の勝負はせいぜい30秒でついてしまう。その一瞬に高級車が買える巨額を賭けられる興奮の魔力に貴闘力さんはやみつきになってしまったという。「額の大小だけでなく、すぐにはっきりと勝ち負けがつくから面白いと思ってしまう」
誰でも簡単にできる「バカラ」の恐ろしさに気がつくのは、借金の額が返せないほどに重なってからだという。1日で5000万円負けてもやめようと思わなかった。「はまっている時には負けても人に頼めば貸してもらえる、と思ってしまっていた。どっぷりつかっているときは周りはどうでもよくなってしまった」
韓国のカジノで大負けして以来約2年、ギャンブルは絶っているが「完全に抜けきったと思っていない」という。ギャンブルに戻らないために実践していることは2つ。現金を持たないことと、ヒマな時間を作らないことだという。貴闘力さんは、今は財布を信頼できる人に預け、11軒の店を経営して忙しく立ち振る舞っている。
ギャンブル依存症は意志の強さだけでは克服できないという。「(桃田たちは)依存症になっているのかもしれない。厳しく罰するよりも同じことが繰り返されないように周りがしていくことが大事なはず。オレとしては競技は続けてほしいね」とギャンブル地獄からの脱出を願っていた。
パチンコ等でもそうだけど、現金を一度、玉やメダル、チップに変えるんですよね。そうなると現金を使っている感覚が無くなってきて思ったよりもたくさんのお金を使ってしまう。これをハウスマネー効果といいます。まあ、ここまでギャンブルに依存してしまう人にはハウスマネーだろうがリアルマネーだろうがあんまり関係ないですけど…