僅差判定のV9に山中「ほっとした」「最後は気持ちだけだった」 ボクシング【換金くん札幌本店ブログ】
日本ボクシング界を引っ張るエースの山中は追い込まれていた。「力の差をみせるつもりだったけど力が足りない。最後は気持ちだけだった」。連続防衛を日本人歴代4位の9回に伸ばしても、僅差の判定に満面の笑みとはいかなかった。
8回終了時の採点ではリードを許した。攻めに出た9回には、逆に強烈な右フックを浴びてぐらついた。土俵際まで追い詰められ、「行くしかない」と腹を固めた残り3回は猛攻を繰り出し、何とか試合をひっくり返してみせた。
苦戦は覚悟していた。挑戦者のモレノは世界ボクシング協会(WBA)バンタム級王座を2008~14年に12度も防衛した名王者。「距離の取り方がうまく、あと少しのところでパンチが届かなかった」と、卓越した守備の難敵に苦しんだ。
どんな形であれ、勝利をもぎ取った意味は大きい。世界が注視した実力者同士の対決。所属する帝拳ジムの本田明彦会長は「モレノに勝ったのは海外的に大きい。山中は海外でやりたがっているので、何とか実現させたい」と前向きだった。
試合終了直後、32歳はリング上で「バンタム級の頂上対決といっておきながら内容的には満足できない。次に期待してください」と満員のファンに頭を下げた。薄氷の勝利で冷や汗をかかされはしたものの、山中時代にはまだ続きがある。(奥山次郎)
危なかったですね。
僅差判定のV9に山中「ほっとした」「最後は気持ちだけだった」 ボクシング