3ヵ月滞納すると審査が通らなくなる? ブラックリストの事故情報を確認するには
クレジットカードの「延滞」を安易に考えている人がいますが、3ヵ月以上滞納を続けるとブラックリストに載ってカードの利用ができなくなります。このブラックリストとはどういうものなのでしょうか。
■事故情報(ブラック情報)は個人信用情報機関に登録されます
ブラックリストという名前から「要注意人物を書き込んだリスト」の一覧を想像してしまいますが、実は個人信用情報機関に登録されている一部の信用情報のことをいいます。
クレジットカード会員になると、その利用内容や返済履歴は、カード会社を通して逐一個人信用情報機関に登録され、管理されます。もし、カード会員が返済の遅延を繰り返したり、3ヵ月以上滞納したりすると、その情報は事故情報として登録され、すべての個人信用情報機関(CIC、日本信用情報機構、全国銀行個人信用情報センターの3つがあります)で共有される情報となります。
この事故情報をブラック情報と呼ぶことがあることから、それをブラックリストに載ったというようになったのです(ですから、正確にはブラックリストという一覧表が存在するわけではありません)。
■事故情報のある人は審査でハネられます
個人信用情報機関に登録された事故情報はカードの申し込みに対する審査に利用されることになり、その事故情報があると、いかなる理由があろうとも、ほとんどの金融機関やカード会社の審査で落とされてしまいます。「返済を滞納し続ける人にはクレジットカードを利用する資格はない」ということなのです。
この事故情報が載ってしまうと、約5年間は登録が消されずに残ります。そのためにこの間はカードを利用したり、新たにカードを作ったりすることが困難になります。また、無担保ローンや住宅ローンを組むことも相当厳しいと思って間違いないでしょう。
しかし、その期間を経過すると、ブラック情報は消え、再びカードを作ったり、利用したりできるようになります。
■「CIC」では、2年分の返済履歴が閲覧できます
ちなみに、個人信用情報機関「CIC」では、クレジットカードの返済履歴が、直近24ヵ月間保管され、各月の状況はアルファベットの記号で表されます。例えば、「$」マークがつくと、約定返済日にきちんと返したことを表しますが、「A」は遅延を表し、ハイフンや空白は登録がなかったことを示します。
このうち特に問題になるのは、「A」マークで、これが多いと延滞の多いルーズな人として信用度が下がります。さらに、3ヵ月以上続けて延滞していると、開示票の上のほうに「異動」と記録されます。この「異動」が事故物件を意味する一般にいわれるブラックリストです。
■延滞についても十分に注意を払いましょう
2010年に改正された貸金業法および割賦販売法によって、カード会社は頻繁に個人信用情報機関にアクセスし途上与信を行うようになっています。その結果、異動の記載はもちろん、「A」(延滞)の記載にも各社は一層敏感になっているようです。「A」が多いと、新規のカード発行、新規の貸し出し、利用限度額についてかなり不利な条件を提示される可能性も。したがって、ブラックリスト掲載の原因となる「延滞」には、これまで以上に注意する必要があります。
また最近特に注意したいのが携帯電話の契約です。携帯電話の端末代金を月々の利用料金と合算して支払っている人も多くいるようですが、端末代金の分割払いは、クレジット契約にあたります。その支払いが遅れると信用情報機関に登録されてしまいますので、きちんと期日までに返済しましょう。
■ブラックリストに載っているかはこうして調べましょう
なお、ブラックリストに載っているかどうかを確かめるには、CICに問い合わせることです。申し込めば、要望に応じて登録情報を確認することができます。
本人(代理人含む)以外の開示はできませんが、本人確認の書類(免許証など)があれば、手数料500円で自分の情報を確認できます(インターネットおよび郵送の場合は1000円)。自分のクレジットカードの返済履歴はもちろん、ブラックリストの有無、ローン残高、リボ払い残高なども合わせて確認できます。
CICだけでなく、日本信用情報機構、全国銀行個人信用情報センターでも情報は開示されています。一度、自分の信用情報を確認してみてはいかがでしょう。
ご利用は計画的にということですね。