ラップ音楽は証拠と言えず=殺人未遂で裁判やり直し―米東部
【ニューヨーク時事】米東部ニュージャージー州で、殺人未遂罪に問われた男の作詞した暴力的なラップ歌詞が、動機などを示す犯罪の証拠として認められるかどうかが争われた裁判があり、州最高裁は4日、歌詞の証拠採用について「極めて偏見に満ちている」と述べ、有効性を否定した。最高裁は一審の有罪評決を無効とした控訴審判決を支持し、裁判のやり直しを命じた。
黒人の麻薬密売人でアマチュアのラップ歌手だったボンテ・スキナー被告が、2005年に州内で別の密売人を銃で撃ち重傷を負わせたとして起訴された。被告は犯行を否認、目撃証言も乏しい中、被告の車から押収したラップ歌詞をつづったノートが証拠採用され、08年に有罪評決が下った。
歌詞には人を銃撃する生々しい描写はあるが、事件の状況と似ていない上、事件の数年前に作詞したものだった。控訴審は証拠と認めず、12年、一審評決を無効とした。
12年前のリリックが証拠になるんなら音楽家達は家にノートもしまっておけないな。
ラップ音楽は証拠と言えず=殺人未遂で裁判やり直し―米東部