ゾウ広々、国内最大級飼育施設 京都市動物園に来年3月
面白そう!
大規模リニューアル中の京都市動物園(左京区)で、再整備の最大の焦点となる「ゾウの森」の概要が固まった。ラオスから寄贈される4頭のアジアゾウを群れで飼育し繁殖させるため、飼育スペースは国内の動物園で最大規模の広さを確保した。来園者とゾウが触れあうコーナーやガラス越しにゾウを見ることができるコーナーも設け、来年3月オープンを目指す。
市動物園では現在、アジアゾウの「美都(みと)」が飼育されているが、グラウンドと寝室などのある建物を合わせた飼育面積は約420平方メートルと広くはなく、1923年に整備されたままで老朽化していた。
ゾウが日中過ごすグラウンドは現行の約210平方メートルから約2000平方メートルに広げる。このうち650平方メートル分は柵で仕切ることができ、美都を来園する4頭と慣らしたり、繁殖期を迎え気が荒くなる雄を分離するなど、状況に応じた飼育を行えるようにした。
寝室や飼料倉庫などを備える建物は現行の約210平方メートルから585平方メートルに広げ、雄1頭、雌4頭分の寝室を用意する。このうち1室は赤ちゃんゾウ誕生後に親子で過ごせるよう他より広い部屋とする。
また、餌をやるイベントなどを行える「ふれあいコーナー」や、ガラス窓越しにじっくりと観察できる「コンタクトコーナー」も設け、来園者がよりゾウを身近に感じられる施設とする。
グラウンドと建物を合わせた再整備後の飼育面積2585平方メートルは、東山動物園(名古屋市)、上野動物園(東京都台東区)と並ぶ広さだ。全ての工事が完成するのは来年秋となる見通し。秋久成人園長は「群れでの生活の様子や子ゾウが成長する過程、そして赤ちゃんゾウが生まれるよう、温かく見守ってほしい」と話している。
市動物園は園内を9カ所に分けて整備を進めており、「アフリカの草原」「サルワールド」などが完成している。