AT車のエンスト注意=パワステ利かず死傷事故も―ギアや始動操作に要因・国交省
オートマチック(AT)車で、操作ミスによりエンストしたために起きた事故やトラブルが3年間で少なくとも111件あり、12人が死傷したことが、国土交通省のまとめで分かった。パワーステアリングなどが利かなくなるのが原因とみられ、同省は対処法をまとめた映像をホームページ(HP)で公開し、注意を呼び掛けている。
国交省が2011~13年のAT車のトラブルを分析したところ、エンジンが止まりブレーキやハンドルに異常が生じたケースは111件あった。
死傷事故が8件あり、エンストにより道路脇の崖から車が転落するなどし、1人が死亡、11人が負傷した。ブレーキを利きやすくする機能やパワステが、エンストで利かなくなったことが原因とみられる。
111件のほとんどは坂道で発生。うち40件はギアの操作ミスによるエンストだった。ギアをバックに入れたまま坂道を前向きに下るなど、走る向きとギアが合っていないと、負荷がかかりエンストする。
押しボタンでエンジンを始動する車でも、エンジンをかけずに坂道を走行したトラブルが40件あった。ブレーキを踏むなどしてボタンを押すと始動するが、ボタン操作だけでも警告灯やカーナビ画面が点灯するため、始動したと勘違いしたとみられる。
国交省の担当者は「レンタカーなど慣れない車種に乗るときは、操作を確認するように」と警告。エンストした場合、ブレーキを普段より強く踏んで止まるようアドバイスしている。
機械の操作が分らない、理解出来ないって人は車の運転をしないで欲しい
AT車のエンスト注意=パワステ利かず死傷事故も―ギアや始動操作に要因・国交省