珍しくない13連勤 石川のバス運転手、人手不足が慢性化
安全の為に法を厳しくしたり、最近の報道などで注目されてるし、人手不足はしばらく続きそうですね。どうにかならんもんか。
北陸自動車道の小矢部川サービスエリア(SA)で起きた死傷事故で、死亡した宮城交通(仙台市)の小幡和也運転手(37)は事故当日まで11日連続で勤務していた。石川県内のバス会社でも、国が定める上限の13日連続勤務は、春と秋の繁忙期には珍しくない。関越自動車道のツアーバス事故を受けた規制強化もあって人手不足は慢性化しており、各社とも厳しいやりくりを強いられている。
労働基準法では、7日間に1回の休日が義務付けられている。ただ、バス運転手の場合、「労働大臣(現厚生労働大臣)告示」により、2週間に1度の休日出勤が認められているため、最大で13日間続けて働くことができる。
「10日以上続けての勤務はよくある」。北陸信越運輸局石川運輸支局の担当者はこう指摘する。
冨士交通(金沢市)によると、バス業界では、運転手の採用募集を出しても、なかなか応募がなく、人手不足は深刻だ。担当者は「5、6月や10、11月の行楽シーズンに13連勤になるのは、全国的な傾向ではないか」と冷静に語った。
北陸交通(野々市市)では、バス29台に対して、運転手は26人。関越自動車道の事故以来、1人で運行できたツアーも2人乗務が必要になり、繁忙期は、特に人員が足りない状態という。担当者は「どうしても14連勤以上になりそうな場合は、他の会社に依頼している」と説明する。
県内最大手の北陸鉄道グループ(金沢市)も「13連勤はある」(企画部)と認める。グループ全体で約600人の運転手を抱え、「人員は足りている」としながらも、時間外勤務は発生しているという。
中小規模の事業者では、1人欠けただけで路線の運行に支障が出る状態で、「運転できないほどの病気でない限りは、乗務させざるを得ない」との声が多く聞かれた。