<密輸品監視>大理石に薬物500キロ 容疑者数人を逮捕
色んな所を経由して混乱させるのが狙いか?
大量の覚醒剤とコカインが、大理石の中に隠されメキシコから福岡市の博多港などを経て密輸されていたことが捜査関係者への取材で分かった。合わせて約500キロ(末端価格約350億円)に上ると推定され、過去最多の押収量に匹敵する可能性がある。福岡、神奈川両県警と税関当局などが捜査し今月上旬、輸入業者の男ら数人を覚せい剤取締法違反(営利目的所持)容疑で逮捕した。
捜査関係者によると、今年1月中旬、門司税関が博多港に到着したコンテナをX線検査装置にかけたところ、コンテナ内にあった約1.6トンの大理石の中に粉末状のものが埋め込まれているのを発見。横浜税関も同様に大理石から見つけた。
税関当局が分析した結果、覚醒剤とコカインとみられ、量は計約500キロ相当とみられる。コンテナは韓国などを経由していた。
両県警などは麻薬特例法に基づくデリバリーコントロール(泳がせ捜査)で監視。二つのコンテナは2月下旬までに、鹿児島県や大阪港(大阪市)などを経て、相模原市内の同じ倉庫に運び込まれた。
メキシコからの覚醒剤を巡っては、昨年3月に横浜港で約240キロ、5月に神戸港で約194キロが押収されるなど大量密輸のルートになっており税関当局などが警戒している。
財務省がまとめた「関税法違反事件の取締り状況」によると、全国の税関が2013年に押収した覚醒剤は約859キロだった。【尾垣和幸、福永方人】