平野が銀!!冬季五輪の日本人史上最年少メダリストに/スノボ
素晴らしい結果です!
ソチ五輪スノーボード男子ハーフパイプ決勝(11日、ロザ・フトル・エクストリーム・パーク)中学3年生で15歳2カ月の平野歩夢(バートン)が93・50点で銀メダル、高校3年生で18歳3カ月の平岡卓(フッド)が92・25点で銅メダルを獲得した。平野は冬季五輪の日本勢では史上最年少のメダリストで、日本に待望の今大会初メダルをもたらした。スノーボードの日本選手が五輪でメダルを取るのも初めての快挙だ。ユーリ・ポドラドチコフ(25)=スイス=が94・75点で金メダル。五輪3連覇を狙ったショーン・ホワイト(27)=米国=は4位だった。
最高の“15の夜”が待っていた。ロザフータル公園のハーフパイプで、平野が初の大舞台にも臆することなく高く舞い上がった。日本選手団最年少の15歳は、右足首の捻挫などで昨年12月中旬以来の実戦ながら、予選で92・25点の高得点をマーク。決勝では2回目に93・50点をたたき出し、銀メダルに輝いた。
「きれいに決められて安心した。足をけがして、いきなりの五輪で不安もあったけど、前の自分に戻ってきた」
この種目が1998年長野五輪で初採用されて以来、W杯優勝経験のある成田童夢や国母和宏ら多くの日本勢が“メダル候補”として臨んだが、W杯に出場せずに賞金大会を主戦場とする米国勢に歯が立たず。それどころか“腰パン”騒動などでひんしゅくを買うこともたびたびだった。
平野は別次元の可能性を秘めていた。2013年1月に世界最高峰の賞金大会「冬季Xゲーム」で五輪2連覇中のショーン・ホワイトに次ぐ2位に入った。海外メディアからの注目も高く、ソチ入りしてからも取材が殺到した。
どんなコースにも対応できる能力の高さが武器だ。スケートボードなどを年間を通して楽しめる屋内施設「日本海スケートパーク」が旧村上市民体育館を再利用して2003年に開場。父・英功さん(42)はこの立ち上げに携わり、現在は日本海スケートボード協会の理事長。母・富美子(40)さんは幹事長を務める。平野はそこで「気がつけば板に乗っていた。いつ始めたか記憶にない」ころからスケートボードに慣れ親しんだ。その感覚が雪上で生かされている。
4歳からスノーボードを始め、ホワイトのDVDばかりを見ていた。小学4年でプロになり、国内外のコースで経験を積んだ。競技歴10年を誇り、20年選手にも負けないくらいの練習量を蓄積してきた。海外遠征が続くと数カ月ぶりの楽しみは家族との食事。すしなど和食を好む。富美子さんが「夢に向かって一歩一歩、歩んでいってほしい」という願いを込めて名付けた少年が、大きな一歩でビッグドリームをつかんだ。まだ15歳。金メダルに挑戦するチャンスはいくらでもある。