ソチ五輪 開会式で「四輪」しか開かず… 国内TVは合成映像
そこまで大事なのか?www
【ソチ=佐々木正明】ソチ五輪開会式で、五輪マークが「四輪」になったトラブルは、実はロシア国内向けのテレビ映像ではコンピューターグラフィックス(CG)を使い、「五輪」になっていたことがわかった。8日、記者会見した総合プロデューサー、コンスタンチン・エルンスト氏が事前に撮影していた映像を、生中継の映像に合成していたことを明かした。
トラブルは開始10分後に発生。会場につるされた巨大な5つの雪の結晶が五輪マークに変わっていく演出の中で、1つが変化せず「四輪」となった。海外向けの国際映像ではそのまま「四輪」が映し出された。
エルンスト氏はこの演出の数秒前に1つの輪が開かないことを把握し、国営放送側に自ら連絡。用意していた映像を編集して使うよう指示したという。
エルンスト氏は「われわれは事実を隠さない」とした上で、「1つ輪が開かなかったが、オリンピックのムーブメントはすでに開いている。恥ずべきものではない」と強調した。
ロシア国内ではおおむね開会式への評判は高いが、こうした合成映像にネットでは「(右上の)“赤い”輪が開かなかったのは皮肉だ」との声が出ている。
五輪開会式をめぐっては2008年北京五輪で、花火で描いた巨人の足跡が実際のものではなく、これもCGの演出だった。06年トリノ五輪ではテノール歌手、ルチアーノ・パバロッティ氏が風邪をひいたため、独唱の披露は事前に録音されたものが使われた。