＜札幌女児保護＞不明１週間、住民ら安堵

札幌市の小学３年の女児（９）が１月２７日から行方不明になっていた事件で、北海道警札幌白石署は２日、女児を自宅に監禁していたとして、同市白石区東札幌３の４、無職、松井創（はじめ）容疑者（２６）を監禁容疑で現行犯逮捕し、女児を無事保護した。

　「少女漫画を持った不審な男がいる」。女児の保護と容疑者逮捕の発端は、２日昼に市民から寄せられた情報だった。この情報の人相が、現場周辺に設置された防犯カメラに映っていた、女の子を連れた男と似ていると判明。道警は双方の情報を突き合わせて松井容疑者を割り出し、捜査員が２階建てのアパート前で張り込んだ。

　松井容疑者が１階の自室から出てきたのは午後１０時半過ぎ。「女の子がいるのか」と声をかけると、松井容疑者は「いない」と否定した。だが、「中を確認させてくれ」と伝えると拒まず、捜査員が入ると女児は１ＤＫの奥にある居間で、パソコン用椅子に座っていた。捜査員を見ると、わっと泣き出したという。

　無事保護から一夜明けた３日、住民らには安堵（あんど）が広がった。女児が通う市立小学校に登校する小学１年の男児に付き添った男性会社員（４３）は「昨晩１１時ごろに保護者の一斉メールで保護を知って安心した」。記者会見した校長は「本当に安心した。心のケアを第一に考えて、一日も早く通常の学校生活を送れるよう全力を挙げたい」と語った。

　女児が行方不明となる直前にノートを購入したとみられる商店の男性店主（５０）は「不安な１週間だった。本当に良かった」とほっとした様子を見せた。

　一方、松井容疑者宅のアパート周辺は警察の規制線が張られた。小学２年の子を持つ母親（３７）は「怖くて今日も子供を送って行った。どの子が標的になってもおかしくなかったと思うと、ぞっとする」と話した。【森健太郎、久野華代】

無事に保護されてなによりです。
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