ベンツ、どこ行った? 高崎山最高齢ボス、今も捜索中
元気ならいいのですが・・・
【河合達郎】ニホンザルが生息する高崎山自然動物園(大分市)で23日、姿を消しているC群のボス「ベンツ」(推定35歳)の捜索が始まった。職員5人が山中を探したが、見つからなかった。
【写真】ベンツを捜索するため山に入る職員たち=大分市、河合達郎撮影
人間なら100歳を超え、高崎山で最高齢のサル。9月中旬にも失踪したが、約2週間後に6キロほど離れた大分市の住宅地で発見された。連れ戻された後、ボスに返り咲き、元気な様子を見せていた。だが、寒さが厳しくなった12月に入ると、エサをあまり食べなくなり、足を引きずる姿も目撃され、16日を最後に再び姿を消した。
23日は、高崎山管理公社の田中雄三事務局長ら5人が捜索。エサを与える場所の周辺約100メートルで、棒で茂みをかき分けたりして探したが、手掛かりは見つからなかった。捜索は今後も続ける。田中事務局長は「足腰が弱っており心配。ひょっこり出てくるならそれが一番だ」と話した。
高崎山では、B群(643匹)とC群(712匹)の二つの群れが確認されている。ベンツは双方の群れでボスを務めた。メスザルを巡ってB群のボスの座を追われたり、他の群れとの抗争の先頭に立ったりと武闘派のエピソードが多く、観光客らに人気が高い。