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マツダの自動ブレーキ車事故から得るべき教訓

体験試乗会で販売店員がのってるのにこれはないよなぁ・・・

自動車メーカーのマツダ <7261> は11月12日、同月10日昼ごろに発生した自動ブレーキの体験試乗会での事故を受けて、当面、安全装備の体験試乗会を自粛すると発表した。 10日に発生した事故は、マツダの埼玉県のディーラーが、SUV(スポーツ用多目的車)の「CX-5」を用いて実施した自動ブレーキの体験試乗会で、客が試乗していた車両がウレタン製の模擬障害物を通過し、その先のフェンスに衝突したというもの。この事故で客が軽傷、同乗していた販売店員が重傷を負った。 

【詳細画像または表】

 CX-5に搭載されている自動ブレーキは、近赤外線レーザーで前方車両を検知し、ドライバーの操作に応じてブレーキをアシストするものだ。時速30キロメートル以下の場合、前方車両に衝突する前に停止できる、となっている。ただ周辺環境や操作方法(自動ブレーキ動作中にあらためてアクセルを踏む、など)によっては停止しない。

■ 事故の原因は調査中

 このため、マツダは自動ブレーキの体験試乗会において、一定の条件を満たした上で、安全を確保できる環境での実施を販売店に指示しているという。今回事故を起こした試乗会がマツダの基準に沿って行われたものかについては調査中としている。

 事故の原因については現在、警察が調査しており、詳細は不明だ。この事故の前に同じく試乗している別の客では正常に自動ブレーキが動作したとされる。また、フェンスに衝突した際に、エアバッグが動作しているとのこと。エアバッグは固定された壁に時速20~30キロメートル以上で正面衝突した場合に動作するため、固定壁に比べると柔らかく衝撃を吸収するフェンスでは動作速度はより速くなる。

 まったくの想像でしかないが、自動ブレーキの有効速度以上でフェンスに衝突している可能性はある。

 マツダでは、自社の車に搭載した自動ブレーキが動作せずに事故につながった事例は把握していない、と発表している。ただ、それがシステムに欠陥がないということを証明しているわけではない。いずれにせよ、警察による詳細な調査結果を待つ必要がある。

 原因はなんであれ、自動ブレーキの体験試乗会で重傷事故が発生したという影響は小さくない。自動ブレーキだけでなくエアバッグやブレーキロック防止システム(ABS)など、どんな安全装置あれ、いかなる場合でも動作し被害をなくせるわけではない。条件によっては作動しないこともある。

 記者自身、他のメーカーの市販車による歩行者衝突回避ブレーキの体験会で、衝突回避速度以下での走行にもかかわらず、ダミー人形に衝突した経験がある。別のメーカーの車両衝突回避ブレーキでも、ダミー車両にぶつかったことがある。ただし、いずれも、ブレーキが動作せずに激突したわけではなく、被害軽減効果は感じられた。

■ 消費者に過度な期待を醸成

 そもそもシステムの性能には常に限界があり、絶対の安全はない。にもかかわらず、昨今は、あたかもどんな衝突でも防げるかのような宣伝が行われ、消費者に過度の期待を抱かせてきた感がある。今回の事故は、それを裏切るような印象を与えており、安全技術への信頼感を損ねかねない。

 かつて国土交通省は衝突前に完全に停止する自動ブレーキ機能について、運転の注意力が損なわれるとして導入に難色を示してきた。また万が一、衝突事故が起こった場合、メーカーと運転者の責任範囲をどうするかという難題を避ける意図もあった。

 しかし、こうした懸念から日本で自動ブレーキなど先進的な安全技術の導入に躊躇するうちに、欧州メーカーを中心として開発・市場導入が進み、この分野では日本メーカーの立ち遅れが目立つようになった。やっとキャッチアップが始まったところでの”冷や水”となり、またブレーキが掛かってしまえば、将来的な影響は小さくない。

 日本で起こる自動車事故の9割は、脇見による追突など運転者の不注意に原因があるとされる。自動ブレーキはこうした事故の低減に最も効果がある。衝突事故を完全に防げるといった過度な期待感をあおったうえで、失望を招いて普及を遅らせては元も子もない。原因究明はもちろんのこと、マツダのみならず、自動車業界全体での真摯な取り組みが必要だ。

マツダの自動ブレーキ車事故から得るべき教訓

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