渡り鳥、7カ月連続飛行か=夜は居眠り状態? ―スイス研究所
ツバメ凄い!
渡り鳥のシロハラアマツバメ3羽に超小型装置を付けて行動を調べたところ、繁殖期を除く約7カ月間、ほぼノンストップで飛び続けてスイスと越冬地の西アフリカを往復していたと、スイス鳥類研究所などの研究チームが英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズに発表した。
シロハラアマツバメは空中に漂う小さな昆虫類を餌としている。木などに数分単位で止まって休んだ可能性はあるが、夜も羽ばたきと滑空を繰り返していたとみられる。イルカは泳ぎながら脳の左右半分ずつ眠ると考えられているが、似たような「居眠り飛行」ができるのではないかという。
鳥類学者の間では以前から、アマツバメ科の一部が繁殖期以外は飛び続けているとの見方があった。研究チームは検証するため、スイス北部バーデンに繁殖地があるシロハラアマツバメ6羽に指先に載るサイズの測定装置を付け、7カ月後に戻ってきた3羽から装置を回収した。この装置は加速度のデータから飛行状況が、光の明暗から昼夜や季節、緯度が分かる。3羽はスイスから地中海とサハラ砂漠を越えて西アフリカの大西洋沿岸近くに飛び、冬を過ごして戻って来ていた。