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“課金代”欲しさに職質で恐喝…勤勉な警察官がはまった「ソーシャルゲーム」

《警察官に声をかけられている場面を録画している。買い取らないか…》

 こんな脅迫文が突然、車のフロントガラスに置かれていた。警察官による職務質問を受けた女性が、その警察官から“ゆすられる”という前代未聞の事件が起きた。恐喝未遂容疑で逮捕、起訴され、神戸地裁で9月24日、同罪で懲役1年6月を言い渡されたのは、兵庫県警相生(あいおい)署元巡査部長の上山貴宏被告(44)=懲戒免職、控訴。職務質問は「職質」「バンかけ」とも呼ばれ、警察官に許された行政警察活動だ。捜査の端緒をつかむことが目的であるにもかかわらず、上山被告はこれを本末転倒の「犯罪の端緒」にしてしまった。そして、その理由は耳を疑うような内容だった。「携帯のゲームにはまったのがすべての原因だった」。

■職質は“使える”

 今年6月10日、兵庫県西部に位置するたつの市の山中。上山被告は同僚とパトカーで警戒中、人通りの少ない路上に止まっていた車を見つけた。「不審車両」と判断し、職務質問すると免許証の提示を求め、車内にいた女性から住所などを聞き出した。

 ここまでは通常の職質だったかもしれない。だが、翌日、上山被告の脳裏にふと浮かんだのは信じられない論理の飛躍だった。

 「これは使える-」

 当時、上山被告は携帯ゲームの課金の支払いに困っていた。この女性を脅せば、金が手に入るのではと思いついたのだ。

 6月下旬には脅迫文を書き上げ、職質で住所を聞き出していた女性宅に向かおうとしたが、警察官という自らの立場にひるみ、「ビビッて止めた」という。

 しかし、支払いに困る状況は何も変わらない。再び、金欲しさから犯行を決意。公休日だった7月3日、同居している交際相手に「仕事に行ってくる」と嘘をつき、家を出た。向かった先は警察署ではなく、もちろん女性宅だった。

 《警察官に声をかけられている場面を録画している。買い取らないか…》

 こう書いた脅迫文を、女性宅の敷地内に止めてあった車のフロントガスに置いて立ち去った。

 脅迫文を見つけた女性は悩んだ末に警察に通報した。脅迫文の中で身元は明かされていなかったが、捜査線上に上山被告が浮かぶまでには、時間はかからなかった。同月14日、県警は恐喝未遂の疑いで上山被告は逮捕した。

 このとき、上山被告は脅迫文に対する女性からの連絡がないことから、2通目の脅迫文を作成していた途中だった。

■限界感じ、携帯ゲームに

 上山被告が警察官を目指したきっかけは、警察官だった父を見て育ったからだ。家にいるときは部屋で勉強に励み、休日でも事件があれば仕事に向かう-そんな父の姿を見て、「国民のために働く姿にあこがれを抱いた」と、神戸地裁の公判で供述した。そして、平成元年、念願の警察官を拝命。父の背中を追い越そうと仕事に励み、賞を取ることもあった。

 一方で、上山被告は「最近は限界を感じていた」とも供述。時代の移り変わりとともに仕事のあり方も変わっていくと説明し、「自分は古いタイプの人間で、変化に合わせて変わっていくことができなかった」と心情を吐露し、「退職も考えた」と打ち明けた。その頃に出合ったのが携帯電話のゲームだった。

■課金50万円、支払いに困り…

 捜査関係者によると、熱中していたゲームは携帯電話向けソーシャルゲーム「神撃のバハムート」。カードを集めて冒険するロールプレーイングゲームで、集めたカードを使って他のプレーヤーと対戦などもでき、日本だけでなく、海外でも人気を集めている。

 基本料金は無料だが、課金すればゲームを有利に進めるためのアイテムや強いカードを得ることができる。上山被告は2月から遊び始め、次第に夢中になっていった。

 「ネットを通じて知り合いができた。みんなで一緒に目標に向かってゲームをしていくのが楽しかった」

 上山被告は法廷でその魅力をこう語った。「ゲーム内で強くなるために課金していた」といい、気がつけば、課金総額は約50万円に上った。

 課金もエスカレートし、6月分のカードの支払いはついに約20万円に上った。支払いに困っていたところ、職務質問で出会った女性を“ゆすり”のネタにできると考え、犯罪に手を染めていった。

■「警察の信頼損なう」

 こうした犯行に検察側は「職務質問で知った個人情報を、自らの利得のために悪用した卑劣な犯行」とし、懲役2年6月を求刑した。一方、弁護側は反省していることや懲戒免職になったことを挙げて、執行猶予付きの判決を求めた。

 冨田敦史裁判官は9月24日、「職務上知り得た個人情報を悪用し、警察に対する国民の信頼を損なった」と指摘。「ゲームの高額課金の支払いに窮したという動機に酌むべき点はなく、実刑は免れない」と断罪し、懲役1年6月の実刑判決を言い渡したが、上山被告は即日控訴した。

 あこがれ続けた「警察官」という仕事に限界を感じ、心の隙間を埋めるようにのめり込んだ携帯ゲームの課金支払いに端を発した今回の犯行。犯罪者に堕(お)ちていく理由としては、あまりにも稚拙に映る。

 奈良女子大の岡本英生准教授(犯罪心理学)はこうした経緯について「現実社会で充実感が少ないことが、ソーシャルゲームにのめり込んだ原因になった可能性がある」と分析。「自分が認められていると実生活以上に感じたため、歯止めがきかなくなったのではないか」と話している。

あきれて何もいえないですね・・・
“課金代”欲しさに職質で恐喝…勤勉な警察官がはまった「ソーシャルゲーム」

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