時差ぼけの仕組み解明=治療薬開発に期待―京大
ここから色んな薬が作れそうですね。
時差ぼけが起こる仕組みの一端を解明し、時差ぼけしないマウスの開発に京都大大学院研究科の岡村均教授らの研究グループが成功した。時差ぼけの治療薬開発につながると期待される。成果は3日、米科学誌サイエンス(電子版)に掲載された。
24時間のリズムを刻む哺乳類の体内時計は、脳の視交叉上核と呼ばれる神経細胞が生み出していることが知られているが、詳しい仕組みは分かっていなかった。
研究チームは視交叉上核の働きを助ける二つの遺伝子を欠いたマウスを作製。明暗で時差をつくり時差ぼけの度合いを調べたところ、通常のマウスは解消に10日ほどかかったが、欠損マウスではほとんど時差ぼけは起きなかった。
さらに、二つの遺伝子の働きを阻害する化合物を正常なマウスに投与し、投与しないマウスと比べたところ、投与したマウスの時差ぼけは早期に解消したという。
岡村教授は「時差ぼけは体内時計のリズムが崩れた状態。今回の成果で、崩れた状態を早期に改善する治療薬開発につなげられるのではないか」と話している。