「熱い、熱い」泣き叫ぶ男児 現場ではトリアージも 福知山の花火会場
楽しいはずの花火大会が・・・残念です。
「熱い、熱い」。花火大会の会場に、子供の悲鳴が響いた。京都府福知山市の花火大会会場で15日起きた爆発事故。目撃者によると、火柱は6、7メートルの高さにまで上がり、多くの人がやけどを負った。花火大会を楽しみにしていた住民たちは、「こんなことは初めて」と事故の惨状に目を疑った。
現場近くで商店を営む男性(62)によると、爆発音を聞こえたのは花火大会が始まる直前の15日午後7時25分ごろ。「ボンという音とともに黒い煙が上がった」と話す。
大会が始まる前触れの花火かと思い待っていたが、2度目に小さい音がした後、悲鳴が聞こえたのを聞いて、「何か大変なことが起こった」と直感した。商店前の道路は歩行者天国となり、当時は大変な人出だったが、爆発音から数分後には手足にやけどを負った人が集まり始め、駆けつけた救急隊員らが治療の優先順位をつけるトリアージを始めた。
花火大会に訪れていた近くに住む会社員も午後7時半ごろ、「ボンッ」という爆発音を聞いた。直後に6、7メートルの火柱が上がり、数分後にもう一度、2、3メートルの炎が立ち上るのが見えたという。
やけどの重い人はぐったりして動かない様子で、担架で救急車に乗せられ搬送されていったが、周辺に残された人も多く、近隣住民らが少しでも痛みを和らげようと、自宅から氷水を持ち出し、手当を行った。
男性もポリ袋に氷水を入れ、5~6歳の男児の足を懸命に冷やしたが、男児は「熱い熱い」と泣き叫んでいた。
男性は「長い間花火大会をみているが、こういった事故は初めて。楽しみにしている人も多かっただろうに、こんなことになって残念だ」と声を落とした。