【楽天】マー君、日本新！開幕１６連勝！！星野監督「神様？もっと上」
◆楽天５―０ソフトバンク（９日・Ｋスタ宮城） 楽天のエース・田中が、プロ野球新記録となる開幕１６連勝を飾った。ソフトバンク戦（Ｋスタ）で７回４安打無失点の好投。昨年８月２６日の日本ハム戦（Ｋスタ）から続く自身の連勝も「２０」に伸ばし、松田清（巨人）と稲尾和久（西鉄）が持つプロ野球記録に並んだ。
大きく「１６」と刻まれた記念ボードを手にした田中は、照れくさそうに笑みを浮かべた。「こみ上げてくるものがあると思ったけど、意外に普通でした」。言葉とは裏腹に、顔は赤く火照っていた。白星だけを積み重ねた開幕１６連勝。プロ野球記録を塗り替える金字塔だ。
レコードホルダーだった間柴茂有氏が所属した日本ハム戦で並び、斉藤和巳氏のいたソフトバンク戦で追い抜いた。「縁は感じました。今日は野球の日（８月９日）ですし」。点差が開いてマウンドを降りたが、７回４安打無失点。１点も与えない圧巻の投球で快挙をたぐり寄せた。
７回に、凄（すご）みが凝縮されていた。長谷川の二塁打と暴投で１死三塁。５点リードにもかかわらず、内野陣は前進守備を敷いた。田中の指示だ。星野監督もエースに託した。「将大に聞け」―。
今季、何度かあったことだ。主将の松井は「将大には（守備位置を）動かしてくれと言っている。メジャーでもある。投手には打たれたくない場所があるし、その方が納得するからね」と説明する。一投手の枠を超えて、試合を動かしている。
結局、江川を、この試合最速の１５４キロで「狙って」空振り三振。続くラヘアも１５４キロの直球で中飛に仕留めた。単に勝つだけでは納得しないのが、田中の流儀だ。
昨年８月２６日の日本ハム戦（Ｋスタ）から続く２０連勝は巨人の松田、そして神様仏様の稲尾に並んだ。だが、指揮官は断言する。「神様？ それ以上、もっと上。（相手）打線が違う。当時は１、３、４番ぐらい。あとは“休め”だった。偉大な投手に巡り合えた」
この日の試合前、ロッカールームに引き揚げる田中を見つけ、柏手（かしわで）を打った。本人以上に勝利を願っていた。１４連勝目を飾った７月２６日のロッテ戦（Ｋスタ）。緊張していたのは、田中ではなかった。「何で、俺がどうするわけじゃないのにな…」。百戦錬磨の闘将ですら平常心でいられない状況も、お構いなしだ。
次は２１連勝の日本新記録に挑むエースは「目標はそこではない」。晴れの日にチームの貯金も「２０」に膨らんだ。記録を塗り替え続けた先にある頂点しか見えていない。
本当に凄すぎ！！どこまで記録が伸びるのか楽しみです。