<今春の大卒者>「不安定雇用」は20%
大学卒業しても厳しい現状ですね!
今春の大学卒業者のうち非正規雇用など「安定的な雇用に就いていない者」は約11万6000人で、前年に比べ約1万3000人減少したことが、文部科学省が7日発表した今年度の学校基本調査(速報値)で分かった。今春の大卒者は55万8853人で全体の20.7%。前年に比べて2.2ポイント改善したが、依然5人に1人が「不安定」な状態。また、小中学生数は1948年度の調査開始以来、最低を更新した一方で、特別支援学校の児童生徒数は過去最高を更新した。
調査によると、大卒者就職率は67.3%(前年同期比3.4ポイント増)。内訳は、進学者7万2821人(13%)▽正規採用など安定的な雇用に就いた者35万3173人(63.2%)▽安定的な雇用に就いていない者11万5564人(20.7%)--など。
不安定層を分類すると、教員採用など就職準備中4万1832人▽契約社員など非正規雇用2万2786人▽アルバイトなど一時的な仕事1万6850人▽進学準備中3326人▽その他(家事手伝いやニートなど)3万770人--だった。
在学者数は幼稚園158万3664人(前年度比2万561人減)▽小学校667万6948人(同8万7671人減)▽中学校353万6201人(同1万6462人減)▽高校331万9758人(同3万5851人減)と少子化の影響を反映。特に小中学生は過去最低を更新した。東日本大震災の被災地では、小学生の数が岩手県6万6328人(同1676人減)▽宮城県12万2447人(同1528人減)▽福島県10万579人(同2745人減)となり、前年よりも減少幅は小さくなった。
一方、特別支援学校の児童生徒は2574人増加して過去最高の13万2568人となった。文科省は「教育相談が早期化し、支援学校への理解が進んだのではないか」としている。高校、特別支援学校、大学の女性教員も、人数、構成率共に過去最高を更新した。【福田隆】